プレスリリース

高速走行で路面の段差を計測する車載型センシング技術が中日本高速道路に導入される日常点検車ROAD CATに搭載されました

株式会社構造計画研究所と東日本高速道路株式会社、中日本高速道路株式会社、西日本高速道路株式会社および株式会社高速道路総合技術研究所が共同開発した路面の段差計測システム「J-DAnswer®」が、中日本ハイウェイ・エンジニアリング東京株式会社の日常点検車両「ROAD CAT」に搭載されました。

中日本高速道路管内の橋梁には1万基以上のジョイント(橋梁のつなぎ目)が設置されており、路肩に降りて異常音などを確認する降車点検(2回以上/年)では、点検員の安全確保や、確認が定性的になっているという課題がありました。J-DAnswerは時速80kmで走行しながら路面の段差量の計測が行えるシステムであり、この度開発された日常点検車ROAD CATに搭載されてジョイントの変状部位の検知に利用されます。これにより、点検員の安全確保、および定量的な点検結果の取得や路上規制の削減を実現します。今後、愛知県、岐阜県、三重県内の路線で試行導入され、点検結果の蓄積や評価の検証を行い本格展開される予定です。

今後のインフラメンテナンスにおいては、効率的かつ経済的な予防・予知保全が重要となります。当社では、効率性や経済性の観点から、管理対象の構造物にセンサー類を固定するのではなく、車両に計測装置を搭載して対象の構造物を通過する際の計測データから状態を診断する車載型センシングシステムの開発を続けております。また、計測データを分析し、外からは見えない構造物の状態変化の予兆を捉える技術も開発しております。これまでも車載型センシングシステムを活用して、路線バスを利用した道路や橋梁の変状モニタリング実証実験や、地方自治体が保有する公用車を利用した生活道路の健全性診断の運用を進めてまいりましたが、本件も当社の技術が社会実装された一例となります。

今後もJ-DAnswerをはじめとするさまざまな車載型センシング技術を活用して、インフラメンテナンスへの貢献を進めてまいります。

 

【車載型センシング技術が実現する道路モニタリング】
https://kaiseki-kke.jp/consulting/maintenance/page05.html

ROAD CAT
J-DAnswerによる高速走行時のジョイント変状部位の検知
 
■J-DAnswer

東日本高速道路株式会社、中日本高速道路株式会社、西日本高速道路株式会社および株式会社高速道路総合技術研究所と共同開発した路面の段差計測システム(特許番号:特許第6666207号)。乗用車に搭載した振動センサーとレーザー変位計、GPSを使って道路の段差やジョイントの点検に必要な情報を収集分析する。
株式会社構造計画研究所が開発した路線バスを利用した中小橋梁モニタリングシステム(特許番号:特許第5384166号)の技術がベースとなっている。
ROAD CATでは中日本ハイウェイ・エンジニアリング東京株式会社が開発したJIシステム(Joint Inspectionシステム)のプラットフォームとしてJ-DAnswerが採用されている。

■会社情報

【株式会社構造計画研究所】(本社:東京都中野区、代表執行役社長:渡邊 太門)
構造計画研究所は、社会と共に創りあげていきたい未来像(Thought)として、「Innovating for a Wise Future」を掲げる技術コンサルティングファームです。また1956年の創業以来、「大学、研究機関と実業界をブリッジする Professional Design & Engineering Firm」を掲げており、これからも工学知をベースにした有用な技術を活用し、社会の諸問題の解決に挑むことで、より賢慮に満ちた未来社会の実現に貢献します。
会社ウェブサイト:https://www.kke.co.jp

■お問い合わせ先

<製品、技術関係窓口>
株式会社構造計画研究所
エンジニアリング営業2部
TEL:03-5342-1136
e-mail:kaiseki@kke.co.jp

<報道機関窓口>
株式会社構造計画研究所
PR・マーケティング室
TEL:03-5342-1040
e-mail:kke-pr@kke.co.jp

※ 構造計画研究所および構造計画研究所のロゴは、株式会社構造計画研究所の登録商標です。
その他、記載されている会社名、製品名などの固有名詞は、各社の商標又は登録商標です。
※ J-DAnswerは株式会社構造計画研究所の登録商標(商標登録第6555329号)です。

 

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