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平成設計からの受託物件に対する当社の構造設計について

2005年12月19日
株式会社 構造計画研究所
代表取締役社長 服部正太

今般の構造計算書偽造事件に関して、本年12月1日付で発表いたしました通り、当社は平成設計との間に取引がございますが、当社が受託した物件の耐震性については、いずれも建築基準法上及び構造安全上問題がないことを確認しております。このことは既にご報告した通りでありますが、ここに、技術的内容も含めまして、補足説明を加えさせていただきます。

1. 当社設計物件に対する耐震安全性確保のための留意点

当社が平成設計より受託した物件は、平成12,13年に7件(うち5件は免震構造)、平成16年8月から本年10月の間に11件の計18件と発表いたしましたが、その後の調査により、さらに3件の依頼があったことが判明いたしました。従って、平成設計からの受託件数は計21件です。設計着手中のものは、全て中止しました。
これらは、いずれもホテル物件であります。当社が平成設計より設計を受託したホテル物件は、おおむね同一の構造形式のもので、下階が壁のない純ラーメン構造で、その上部に中廊下形式の客室階が重層されています。
このような構造形式の構造設計に当たり、当社は次のような方針でより高い耐震安全性の確保をはかり、当該構造形式の弱い部分に対して、十分に配慮しておりますので、耐震安全性が確保されております。

  1. ピロテイ部の靭性確保に十分な配慮をする。
  2. 梁方向の構造において、中廊下による大きな開口まわりの補強に留意する。

2. 積算対比表について

先般の国会での証人喚問に於いて、「積算対比表」が提示され、鉄筋量が少ない点についての追究がなされました。当社の設計物件では、鉄筋量は少ないものでも90kg/m2、多いものでは120kg/m2となっており、充分な配筋がなされております。 当社が平成設計から受託した個別の物件名称については、オーナー様が開示していない物件は、当社が一方的に開示することはいたしかねますが、次の3件のホテルについては、オーナー様が建築基準法上及び構造安全上問題がないことを確認し、その旨を開示しております。

  1. 三交イン名古屋(愛知県名古屋市、三重交通株式会社様・三交不動産株式会社様)
  2. トレストイン田町(東京都港区、東電不動産株式会社様)
  3. 京王プレッソイン神田(東京都千代田区、株式会社京王プレッソイン様)

3.監理業務について

当社が平成設計より受託した完成物件の業務内容には、監理業務は含まれておりません。

4. 数量削減の検討依頼について

当社は、平成設計の担当者から数量削減の検討を依頼された事実がございます。しかし、杭本数は必要な本数にて設計し、柱主筋は36―D32(32ミリの鉄筋36本の意味)が必要であるなどと回答し、必要鉄筋量の当社案を堅持しております。

5. 平成設計の破産に伴う影響について

当社は、現時点で当社が有している売掛債権は1,000万円弱でありますが、他業務でのカバーにより、当社の平成18年6月期の業績への影響はないものと判断しております。

当社は、今後とも建築物の構造設計業務を誠実に真摯に実行することで、社会的な貢献を進めてまいります。皆様のご理解とご支援をよろしくお願い申し上げます。

以上