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トップインタビュー

 

■第60期の業績と取り組みについて

  “工学知をベースにした有益な技術を社会に普及させることで、より賢慮に満ちた未来社会をステークホルダーの皆様とともに創出していきたい”。創業時から持ち続けているこのような思いを「Innovating for a Wise Future」というThoughtに込め、多岐にわたる社会の課題を解決すべく、私どもは日々チャレンジを続けています。
 1959年に設立された当社は、創業の頃より学問知や経験知等を統合した工学知を活用し、先進的な技術とビジネステーマに取り組んでまいりました。建物の構造設計をルーツとしながらも、地盤や周囲の環境解析、建築業界や製造業界におけるIT活用支援、さらには社会システムのシミュレーションや意思決定支援等、多様な事業領域へとビジネスを拡大しております。それぞれの事業領域においては、経験曲線効果を重視し、工学知の積み重ねと着実な付加価値向上を行ってまいりました。
 おかげさまで第60期も業績は好調に推移し、当期純利益は前年度比2億44百万円、率にして39.6%増の8億60百万円となりました。
 エンジニアリングコンサルティング事業では、事業拡大や競争力強化に対する投資意欲が高い住宅・建設業界の優良企業様からの継続的な受注、安全・安心な社会の構築に資する構造設計業務や解析コンサルティング業務の受注に加え、社会システムのシミュレーションや意思決定支援業務の受注が業績を牽引し増益となりました。
 プロダクツサービス事業では製品開発の期間短縮とコストダウンを実現する設計者向けCAEソフト、電波伝搬の解析ソフト等のパッケージ型プロダクツの販売に加えて、クラウド型サービスであるメール配信サービスの販売が堅調に推移し、この分野の利益創出に貢献しました。

■中長期的な展望と今後の成長戦略について

   主幹業務の着実な成長を実現する一方、今後の成長を見据えた投資も継続してまいりました。国内外のパートナー企業と協業するための投資については、国内においては2012年に資本参加したプロメテック・ソフトウェア社が着実に事業を拡大しつつあります。海外においては2008年より資本・業務提携している米LockState社に対し、本年新たに約150万ドルの追加出資を行いました。今回の出資は、総額約580万ドルに上る計4社の共同出資であり、Iron Gate Capital社(本社:米国コロラド州)がリードインベスターを担当しました。今回の出資で、高い成長性が見込まれるLockState社の事業拡大を推進することにより、当社がこれまで培ってきた安全・安心を実現する設計・解析・システム開発等の業務にIoT技術を活用することで、建物の管理者や利用者の“利便性”“快適性”“効率性”の向上を目指してまいります。
 また、将来へ向けた投資の一環として、ベンチャーファンドへの投資も継続しており、事業の芽の発掘を推進しております。産学連携に係る取り組みとしては、国立大学法人 東京大学生産技術研究所の社会連携研究部門に参画し、未来の複雑社会システムの諸問題を解決するための基盤となる数理工学の基礎研究の他、中長期の課題を視野に入れた応用分野のテーマ掘り起こしに引き続き取り組んでおります。加えて、社内での新規事業開発にも積極的に取り組み、仮説構築-実践-検証を重ねながら新たな事業の芽を育んでおります。いずれの取り組みも次世代を担う若い所員が中心となってプロジェクトを進めており、今後の成長が期待できます。

 これらの活動を持続的に進めるためには、価値創造の源泉である人材の採用・育成が不可欠です。人材の採用面では、国内外で積極的な採用活動を継続しています。特に2014年にシンガポールで開始した海外採用活動には力を入れており、第60期末では、外国籍所員は38名となり、全所員の約6%を占めています。 また、昨今の社会状況の変化を鑑み、今期より定年制の廃止や限定社員制度(勤務地限定、時間限定)を中心とした人生100年時代を見据えた人事制度の導入を実施いたしました。人材の育成面では米国スタンフォード大学への研究員の派遣、海外パートナー企業への出向などを含む外部機関への所員派遣を通じて、所員の成長を意欲的に支援しております。これら諸施策は、財務諸表上には直接成果が表現できませんが、今後の組織の成長に役立つ戦略だと考えます。

 今後も当社は社会に役立つソリューションをお客様に提供することで、さらなる企業価値の向上を図ってまいります。
 株主の皆様には、今後とも一層のお力添えを賜りますようお願い申し上げます。

2018年9月吉日

代表取締役社長 服部 正太 Shota Hattori

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